2016年1月18日 (月)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

地区の行事がありましたのでお知らせ致します。

雪が少ない正月を迎えましたが、本日は「歳の神」が行われました。

五穀豊穣と家内安全をお祈りする行事です。

昼間のうちに小学生と青年会の若い衆が家々を回り、稲わらを集めて山を作ります。

私が子供の頃は、屋根より高い山が作られていましたが、今ではわらの集まる量が年々減少して、背丈ほどの高さにしかなりません。

これも農業離れなのでしょうか。


例年ですと、山が作られる田んぼまでの道のりを、役員が除雪をすることから始まるのですが、今年は雪がありません。

作業は楽でしょうが、雪不足=水田の用水不足 が今から心配でなりません。


夜の6時30分に点火をしてお祭りごとが始まりました。

昨年1年間に神棚にお供えしていたお札をそこで焚きます。

皆々「昨年はお世話になりました、今年も無病息災でありますように」とお祈りします。

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そしてその火で、年末にお供えしたお餅を焼いて、家に持ち帰り家族で頂きます。

火の後始末は消防団のお役目、ご苦労様です。

天気予報は明日から今季一番の大雪の予報です。

また毎日、除雪に追われる日が始まりそうです。

会津の正月の行事でした。

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2016年1月 8日 (金)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

新年 あけましておめでとうございます

本年も 心を新たに 自然環境保全型農業を継続してまいります

今後とも ご支援とご指導をお願いいたします

会津はようやく冬らしくなりました。

これから約3か月、田んぼが雪に覆われ、微生物は一時的に活動を停止いたします。

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降雪は、会津には無くてはならない自然の恵みです。

田面が覆われ、微生物が休止する事で、様々な養分が失われずに春を待ちます。

春になると、一気に微生物が目覚め、土を豊かにします。

私たちは、その手助けを少しだけしか出来ません。

人間の考えた利益重視の経済活動で、それを大きく変えようとすると、どこかにしわ寄せの影響が出て、よくない結果をもたらします。

稲が必要な分だけの、稲が自然に吸収しやすい形が大切だと考えます。

その調整が微生物で、有機質をうまく利用してくれるのです。

私たちは、必要な分だけの手助けをしてあげようと思います。

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2015年9月25日 (金)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

秋の連休が終わり、いよいよ稲刈りが始まりました。

お盆以降の日照不足と低温で登熟が進みませんでしたが、刈り取り適期となりました。

例年より穂が小さく、1粒が小さい感じがします。

それでも、1穂1穂を無駄にせずに丁寧に刈り取りを行っています。

今回は、コンバインについてご説明いたします。

〈横〉

我が家のメーカーはクボタ、数字は4条刈りの45馬力を表します。


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〈前方〉

先端のガイドが稲束をまとめ、白くて小さいガイドが稲束を持ち上げます。

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〈後方〉

後方にはワラを立てる装置が付いています。牛の飼料確保には欠かせません。

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〈運転席〉

運転席には様々なスイッチがあります。圃場と稲の状況に合わせてその都度調整します。

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〈キャタピラ〉

走行部はキャタピラです。

中には天候により軟弱な圃場もありますので、安定した作業をし、圃場を痛めないようになっています。

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〈刈り取り部〉

前方の下には刃が付いていて、左右にスライドすることで稲を刈り取ります。

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〈横送り〉

刈り取った稲を脱穀部に送るチェーンが複雑に入り込んでます。

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〈脱穀〉

実際に稲が通るとこうなります。

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〈脱穀内部〉

ドラムに三角の歯が付いてますが、これが高速回転します。

すると、稲から籾が脱穀されて下の網に落ちます。

落ちた籾は、ふるいに掛けられます。

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〈ワラ送り〉

脱穀されたワラが後方へ送られてカット、又は飼料用に排出されます。

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〈タンク〉

脱穀、選別された籾はコンバインのタンクに入ります。

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〈排出〉

コンバインのタンクが一杯になったら、運搬車に排出されます。

圃場を1週か2週する度に排出です。

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〈籾運搬〉

排出される籾。

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この後、作業小屋に運搬されて乾燥機に入ります。


この一連の作業をコンバインが賄います。

コンバインが無かった時代は、刈り取りも、脱穀も全て手作業でしたので、とても大変だったと思います。

想像すると熱が出そうです。

昔の人も、コンバインも、どっちもすごいですね。

今回は、ここまでです。

この後は、乾燥、調整、袋詰め作業に入ります。


会津の明日は雨の予報です。

なかなか天候が続きません。

自然には勝てませんので、あせらずに丁寧に作業にあたります。

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2015年8月15日 (土)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

コシヒカリが出穂を迎えましたのでお便りします。

平年よりも3日ほど早く出穂期に入りました。


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8月10日から出穂がはじまり、殆どの穂が出そろいました。

出穂と同時に開花、受粉が行われ登熟期に入っていきます。

草丈は1mに達しています。

今までは光合成によるエネルギーを、新しい葉を展開しながら分けつを繰り返して草丈を伸ばしてきましたが、もうその時期が終わり、受粉が行われた穂に栄養を送り込む作業に変わりました。

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その一粒一粒がお米になっていくんですね。

今週から少し涼しくなってきていますので、最適な登熟を迎えようとしています。


さて今日は、70年目の終戦記念日です。

戦争を知らない私ですが、毎年この日が来ると17年前に亡くなった私の祖父から、涙を流しながらシベリア抑留の話を聞かされたことを思い出します。

また甲子園では高校野球の球児が連日頑張っています。

福島県代表は、神奈川県代表の東海大相模高に初戦で敗れてしまいました。

いや~、強かったですね。


最後に余談になりますが、先週の8月6日に、大相撲巡業の会津場所がやって来ました。


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会津で開催されるのは16年ぶりだそうです。

家の次男が土俵に上がって、力士と相撲が取れることになったので、頑張って砂被り席で観戦してきました。

午前中の稽古の姿から拝見してきましたが、十両、幕内に進むにつれて体も力も大きくなり、大迫力の観戦でした。

やはり大関、横綱はカッコいい!

次男は、時津風部屋の豊ノ島関と対戦し、下手投げで勝たせて頂きました。

優しいい関取りのお陰で、いい思い出になりました。



まだまだ残暑が続きますが、最後の管理を徹底し、おいしいお米が獲れるよう頑張って参ります。

皆様方も水分補給を怠らずお体に御留意下さい。

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2015年8月 1日 (土)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

本日は次男の小学校の行事で、登山に出かけてきました。

目指すは、標高1819mの宝の山「磐梯山」です。

会津の小学校では、高学年の夏休みになるとこの行事が開催されます。

根性、忍耐、自然の美しさと厳しさ、集団行動を学ぶためです。

子供達と登るのはこれが最後になるでしょう。

磐梯登山には、6つの登山ルートがあります。

そのうち、傾斜が比較的緩くて登りやすい「八方台ルート」を使いました。

裏磐梯方面から目指すルートです。

午前7時30分に登山道入り口をスタート。

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すれ違う登山者にはみんなで元気よく挨拶です。

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標高が上がるにつれ気温が下がり、涼しい風を浴びて、変化する自然を感じながら気持ちよく登れました。

そんな景色を楽しみながら、約2時間30分かけて頂上に到着。

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至福のひと時です。


山頂には高山植物が花をつけていました。

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校長先生の説明では、エーデルワイスだそうです。

残念ながらガスがかかり会津の絶景は綺麗に見ることが出来ませんでしたが、この達成感は登った人だけが味わえる感覚です。


山頂でお昼を取り、ゆっくりと同じルートを下山しました

日頃は会津盆地を自然災害から守ってくれている会津磐梯山。

この山頂に立つと、自然の偉大さにひたすら感動します。

「今年もおいしいお米が実りますように。」とお祈りしてきました。

今日はぐっすり眠れそうです。明日は筋肉痛かな・・・。

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2015年5月25日 (月)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

田植え作業に入ってます!


平成27年5月18日から田植え開始。


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コシヒカリの苗がハウスで立派に育ち、手作業で軽トラックに積み込まれました。

播種後の好天でとても良く育ちました。

私が堆肥散布、耕起、代掻き作業をしている間、父がハウスの苗の管理をしていました。


我が家の田植え機はクボタの側条施肥タイプ8条植え。

肥料は窒素成分の半分以上が有機質から出来ている特栽米用です。

圃場は縦が100mで、農道は片方にしかないので合計200m分の苗が田植え機に乗せられます。

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1往復する度に苗と肥料を補充します。

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植付密度は50株/坪、施肥量は40kg/10aに田植え機を設定完了。

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実は田植え機で田圃を真っ直ぐに歩くのは結構難しいんです。

ハンドルが取られます。


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今日は郡山市の隣にある三春町から田植えの応援に家族で駆けつけてくれた小島さん一家。

ハウスから苗を運び、それを田植え機に補充、空になった育苗箱を洗い、綺麗に重ねる。

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苗や肥料が無くなる前にハウスや自宅から運搬。

とても一生懸命になって働いてくれました。

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ありがとうございます。

みんなの思いがたくさん詰まった田植え作業は、もうしばらく続きます。

丁寧に、1株1株植えつけられていきます。

今年も丈夫に育って下さい。会津の青空と大地に感謝。

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2015年5月13日 (水)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

先週末は風が強く寒かったのですが、今日は天候が回復し気温が上がりました。

連日の耕起作業も終了し、「入水」の日が来ました。

ミネラルたっぷりの山々の雪解け水が用水路を通って圃場に導かれました。

用水路を通るうちに、水温は少しずつ上がって来ます。

土起しに使用したロータリーを取り外し、今度はドライブハローを取り付け。


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幅は3.4mもあるので、このままですと道路を移動するには危険です。

トラクターの電源からリモコンを繋ぎ、運転席から電動で折りたたみが出来ます。

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堅い土を起こすロータリーとは違い、爪が短くなってます。

起こされた土が水を吸って、柔らかくなっていますので、そんなに負荷は掛かりません。

その分、作業機が長く、爪も短くて良いようですね。

作業中は泥だらけになりますので、運転席から写真を撮りました。


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動力の回転はロータリーと同じ1分間に540回転です。

作業中はトラクターがUターンする場合に土を寄せないように、大回りをして中抜きをしながら進めます。

水平機能が付いていますので、田面の凸凹に対応はできますが、圃場によって堅さが違ったり、大きくぬかる所などは手動で微調整をします。

真っ直ぐに前を見つつ、後ろを振り向いたり、バックミラーで確認したり、そしてハンドルを動かしたり、作業機の高さを微調整する。

作業をするのは機械ですが、それを動かすには人間ですので気が休まりません。

作業の前後には水門の水量を調節して、全ての圃場に枝分かれして巡らされた用水路へ水を引き、圃場の水口と出口に堰板を入れ、また別の圃場へ水を引く。


水利費をお支払いしている貴重な水ですから、無駄には出来ません。



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でも、この作業も大変で、地域全体が同じ作業をしているので、用水の取り合いになってます。

自分勝手な人もいるもので、他人が引いた水を堰止めて、自分の圃場に持って行かれてしまうこともしばしば。

これを「我田引水」というものだ、と感心しながら、その人の作業が終わるまで別な圃場で作業を進める場合もありますよ。

我慢、我慢。

来週から田植えになりそうです。今月いっぱい頑張ります!

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2015年5月 7日 (木)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

今日も天気が良く、26℃まで上がる予報です

GWで家族旅行の方が多いと思います。

Uターンの渋滞は大丈夫ですか?

我が家は4日は長男の野球部の地区大会、次男はソフトスポ少の会津大会が重なりました

朝は6時集合で、午前中はソフトのコーチとして大会に、午後は長男の応援に行ってきました。

日焼けで顔がヒリヒリしています。

5日はこどもの日なので、頑張って次男と一緒に一日釣りを楽しみました 

2日間休んでしまったので、今日は早朝から耕起作業です。

休んだ分、挽回しないといけません。


堆肥散布が終わったので、トラクターの後ろには「ロータリー」を付け替えました。

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この機械は、土おこし作業をしてくれます。

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作業幅は約2mで、1枚の圃場幅30mに対し8往復します。

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トラクターの速度は歩くより遅い時速約2km。

トラクター側の設定で、ロータリーの耕起深度を15cm以上にします。

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縦100mの圃場の中で、向こうへ着いたらUターン、こちらへ着いたらUターン。

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その度にロータリーを上げ下げし、また作業中は圃場の凸凹に対し耕起深度を微調整します。


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トタクターの動力は1分間に540回転を維持します。

その動力で、ロータリーの爪が回転し、圃場の土を起こして反転してくれます。

今の機械は、左右の水平と耕起深度を常に一定にしてくれる働きが着いています。


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20年前は、圃場のぬかるみや凸凹に対し常にロータリーを上げ下げしなければならず、後ろ向きの作業でしたので、騒音と振動により疲れは倍増しました。

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耕起作業により昨年の稲株が掘り起こされて、土壌と堆肥が混ざります。

同時に、酸素が入り太陽の光を浴びて微生物が一斉に働き出します。

なるべく多くの酸素が入るように、あまりスピードを上げられません。

またこの作業の時は、雨が降ると出来ない作業です。

土壌が濡れて、酸素が入らないからです。

微生物のために、土壌の表面積を大きくして十分に乾かすほど良いのです。

トラクターの燃料は軽油ですが、満タンで1日持ちませんので、お昼に補充、夕方に補充します。

さあ、天気が良いうちに作業を進めて参ります。

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2015年5月 4日 (月)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

好天が続いており、作業が進んでいますのでお便りいたします。

今回は「堆肥散布」作業についてです。


この好天で田圃が乾きましたので、待ちに待った堆肥散布を行っています。

使用する機械は、トラクター、マニュアスプレッター、ホイルローダーの3つです。

まず、トラクターです。


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今回使用するのはクボタの50馬力です。

走行速度は約20キロ。

後輪がクローラー式になっていますので、軟弱な圃場でも安定して作業が行えます。

トラクターに作業機械を付け替えると様々な作業をこなします。


今回は堆肥散布なので、「マニュアスプレッター」を連結させて取りつけます。

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家の機械はササキの1500kgタイプです。

荷台に堆肥を積み込み、トラクターの動力で羽とレールが回転し、堆肥が送り出される仕組みです。

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堆肥を積み込むのは「ホイルローダー」です。コマツの40馬力です。


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この機械は、畜産部門の敷料入替や、堆肥の切返し、資材の運搬、土引き、地ならし、除雪作業などをこなします。

とても多くの仕事をしてくれる頼もしい1台です。

堆肥は家の自家製です。

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現在約30頭の黒毛和牛がいます。

堆肥を作るためです。

堆肥は昨年から切返しを繰り返して発酵させてきました。完熟なので臭いはしません。

全ての田圃に入れる分を完熟させます。

減化学肥料減農薬米を作るには、この堆肥がなければ成り立ちません。

稲が健全に育つ土をつくるため、土壌を豊かにする必須アイテムです。

畜舎に隣接する堆肥舎からマニュアスプレッターに堆肥を積み込み、圃場までけん引します。


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圃場に着いたら動力のスイッチを入れて走ると、堆肥が散布されます。


1台で1500kgですから、1枚30aの圃場に2往復しますと、10a当たり1000kgの堆肥が入ります。

30年前までは我が集落では、10軒以上の農家が牛を飼っていましたが、今では2軒だけになってしまいました。

他の人は化学肥料に頼らざるをえません。

牛舎と圃場をひたすら往復して土に有機物を与えます。

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この作業を父の代から45年以上も続けています。

これからも安全なお米をつくるために継続して参ります。

牛舎の子牛とハウスの苗も順調に育っていますよ。

今回は、我が家で一番大切な堆肥散布のお話でした。

次回は、「耕起作業」です。お楽しみに。

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2014年10月 2日 (木)

会津の佐藤真也さんからのお便りです

10月に入りました。

待望の稲刈りを迎えています。

気温は、日中は25℃まで上がりますが夜温は12℃程で、登熟には最高の気候です。

今のところ順調に作業が進んでいます。


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立派に実ったコシヒカリが、コンバインでどんどん刈り取られます。

今年も春から始まった稲の一生が終わろうとしています。

コンバインは刈り取り、脱穀、選別作業を1台でまかない、その後、乾燥機に入りゆっくりと水分を落とします。

翌日には、籾摺り、選別、袋詰めされて検査場への運搬を待つことになります。

刈り取られた稲ワラは田圃にきれいに立てて、1年間の牛の飼料になるために天日乾燥をします。

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気になる新米の品質ですが、今年はとても良いお米です。

気候も暑すぎず、寒くもなく、台風にも遭わず、倒伏もせずに健全に育ちました。

きれいな空気と、水の恵み、有機質を含んだ大地に感謝!感謝です!
平年より草丈が長めで、着粒数が少ないのですが、その分太陽を浴びて光合成をいっぱいしたのでしょう、1粒1粒に栄養が行き渡ったようです。

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これから検査を受けますので、新米の出庫にはもう少しお時間がかかります。


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